透きガラス地乳白暈し渋紙手笠

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渋紙手と呼ばれる意匠の電笠である。渋紙手とは染物の型紙を作る際に使用する渋紙の質感に似てヒビ割れた模様が表面に現れたものをいう。ガラス技法ではヒビ焼きとも呼ばれるが、これはガラスがまだ熱いうちに水につけ急冷し、ヒビを生じさせた後再度過熱して溶着させるとヒビ部分がメロンの皮のように皺となって現れる効果を利用したものである。
渋紙手の技法は、氷を連想させることからアイスペールに多用されるが、電笠に使用される例は案外少ない。
光を灯すと仄かな光でもクラック部分が乱反射して明るく感じるほか、襞も繊細で涼やかさがあり気に入っている。自室の照明として活躍中である。

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