Edward Greenの茶・その2(カントリーカーフ)

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気付いたら陰影が大分付いてしまい、すっかり「自分の色」と化してしまったけれど、この靴を初めてお手入れした時に目玉が飛び出そうになった記憶は今でも鮮明だ。Almondと命名された黄味を帯びたミディアムブラウンなのに、クリーナーで汚れを落として現れた「もともと入っていた靴クリームの色」は、まるで口紅のような真っ赤だったから。アンティーク仕上げの元祖たるエドワード・グリーンらしい巧みなテクニック…… このメーカーの言うカントリーカーフは、要は型押しのスコッチグレインレザー。気持ちリジッドな印象とは対照的に抜群にソフトな革質のお陰で、つま先など吊り込みが効くエリアは型押しが薄くなり、通常のお手入れどころか鏡面磨きすら存分に楽しめるのも隠れた魅力だ。

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