ラリー・クラークとは?

ラリー・クラーク(Larry Clark・1943年)は、アメリカ・オクラホマ出身の映画監督・写真家・作家・映画プロデューサー。
1963年から1971年にかけて、性行為・薬物・暴力に溺れる故郷オクラホマ・タルサの友人達の日常を写真に収め、作品集「タルサ(Tulsa)」を1971年に出版。以来、一貫して衝動的な欲求に身を任せ自滅的な行為に明け暮れるティーンエイジャーを、共感溢れる視点から撮影した作品を発表している。
その他にも物語を伝える別のメディア媒体として、1980年代後半から1990年代にかけて映像作品も手掛けており、1995年には初の監督映画「キッズ(Kids)」を発表した後も意欲的に映画作品を制作している。

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日本にもアートセンターを。石井孝之氏が語る、作家と鑑賞者をつなぐ「シームレス」な構想

現代アートを扱うギャラリーはまだ少なかった1994年。当時31歳の石井孝之氏が、「見よう見まね」で立ち上げたのがタカ・イシイギャラリーだった。写真界のレジェンドたちと、どのように繋がったのか。作家をどのように見出すのか。写真を中心に現代アートをコレクションしている小松隼也さんが話を聞く。

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千葉正也の絵画探求「オブジェが何だかを知るために、絵を描いています」

自ら制作したオブジェや日用品、既存のイメージなどを周到に構成し、それらをモチーフとした絵画やドローイング、インスタレーションを制作してきた千葉正也さん。

音楽と現代美術のフェスティバル「アッセンブリッジ・ナゴヤ 2019」では、港まちの旧・名古屋税関港寮を会場に「この匂いも作品に含まれます」と描かれた絵画や、窓から飛び出すハートのオブジェ、雑草にスプレーで塗装したインスタレーションなど、周辺の環境を活かした滞在型の作品を制作・展開した。ペインターと名乗り続け、絵画と実在の境界を揺さぶり続ける千葉さんの近年の思考とは?

インタビュアーは現代アート・コレクターの棟田響さん。途中からShugoArtsオーナーの佐谷周吾さんも加わった取材は、地元横浜でのエピソードや絵画に対する姿勢など多岐にわたった。

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アジアから世界へ。挑戦を続けるオオタファインアーツが見る世界の景色

所属作家に、日本を代表する現代美術家の草間彌生が名前を連ね、シンガポールと上海の海外拠点も順調に力をつけている。

そんなオオタファインアーツの代表が、大田秀則さんだ。自由な空気を求めて現代アートの世界に入ったという。閉塞感を好まない気質が影響しているのか、ギャラリーでは若手のスタッフたちがのびのびと働いている。

オオタファインアーツはどのようなスタンスで作家とつながり、世界のコレクターに作品を届けているのか。現代アートコレクターの神田さんが話を聞いた。

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同時代の作家はライバル。「外向的」アート・コレクター小松隼也さんの当事者目線とは。

100人コレクターがいれば、100通りのコレクションがある。これはコレクションの内容だけでなく、コレクターがコレクションと向き合う時のマインドにも言えることではないだろうか。

たとえば、現代アート・コレクターの小松隼也さん。作品を人知れず黙々と蒐集する愛好家を、仮に「内向的コレクター」と表現するなら、小松さんは「外向的」なコレクターだ。気に入った作品や作家を、積極的に友人知人に紹介する。コレクター仲間を増やしたいのだという。

コレクター仲間が増えるというのは反面、ライバルを増やしかねない行為ではないか。小松さんのオープンなスタイルには、どんな思いが込められているのか。ご自宅でお話をうかがった。

TARO NASU那須太郎は話す「60年代のコンセプチュアル・アートを抜きに、現代美術を本当に理解できるのか疑問なのです」_image

TARO NASU那須太郎は話す「60年代のコンセプチュアル・アートを抜きに、現代美術を本当に理解できるのか疑問なのです」

「IF THE SNAKE もし蛇が」という、心をざわつかせるタイトルを掲げた国際展「岡山芸術交流2019」が2019年9月27日に開幕する。

会期中は、岡山市内の歴史文化施設を会場に、18組の作家によるコンセプチュアル・アート作品をみることができる。「アート=絵画鑑賞」というイメージをもつ方ほど刺激を受ける内容となるはずだ。

その総合ディレクターをつとめるのが現代美術を取り扱うギャラリー「TARO NASU」代表の那須太郎さん。那須さんは1998年に江東区佐賀町の食糧ビルディングでギャラリーをはじめ、2008年に千代田区馬喰町に移転。そして2019年港区六本木に拠点を移し現代美術を紹介している。

興味深いのは、TARO NASUがコンセプチュアル・アートを中心に取り扱っていること。那須さん自身「モノじゃないようなもの」と形容する作品にスポットをあてる理由とは?現代アート・コレクターの棟田さんが話を聞いた。

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座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」

2008年春。活気あるビジネス街丸の内で、次世代を担う7つの若手ギャラリーによる展覧会が開催された。ニュートーキョーコンテンポラリーズと名付けられたそのイベントは好評を博し、同名のアソシエイションとして発足。東京のアートシーンの活性化を目指して活動した。

当時次世代として位置づけられたギャラリーもキャリアを積み重ね、現在はArt BaselやNADA Miamiなどの世界の名だたるアートフェアに出展し存在感を発揮している。1990年代に日本で現代アートの土壌を作ったギャラリストを第一世代とし、彼ら彼女らを第二世代とするならば、さらにその下の第三世代ともいえるギャラリストも出てきている。

今回、ニュートーキョーコンテンポラリーズで活動していた無人島プロダクションの藤城里香さん、青山|目黒の青山秀樹さん、MISAKO & ROSENのローゼン美沙子さん、ローゼン・ジェフリーさんによる座談会を企画。本連載「What is 現代アート!?」モデレーターの深野一朗とともに、日本の現代アート事情ついてざっくばらんにお話してもらった。