ボスコ・ソディとは?

ボスコ・ソディ(Bosco Sodi・1970年生まれ)は、メキシコ出身の美術家。
化学工学と絵画を学んだのち、スペイン・バルセロナに移住。メキシコで絵画を、スペインでは写真を学ぶ。その後、素材のひび割れを特徴とする制作方法を確立する。
2014年には、安藤忠雄設計によるカサワビ基金をメキシコ・オアハカ州に建設し、アーティストのための住居や地元コミュニティとの美術教育を目的とした多目的スペースをオープンした。
現在は、ニューヨーク、バルセロナ、ベルリン、メキシコシティと拠点を広げ活動している。

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座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」

2008年春。活気あるビジネス街丸の内で、次世代を担う7つの若手ギャラリーによる展覧会が開催された。ニュートーキョーコンテンポラリーズと名付けられたそのイベントは好評を博し、同名のアソシエイションとして発足。東京のアートシーンの活性化を目指して活動した。

当時次世代として位置づけられたギャラリーもキャリアを積み重ね、現在はArt BaselやNADA Miamiなどの世界の名だたるアートフェアに出展し存在感を発揮している。1990年代に日本で現代アートの土壌を作ったギャラリストを第一世代とし、彼ら彼女らを第二世代とするならば、さらにその下の第三世代ともいえるギャラリストも出てきている。

今回、ニュートーキョーコンテンポラリーズで活動していた無人島プロダクションの藤城里香さん、青山|目黒の青山秀樹さん、MISAKO & ROSENのローゼン美沙子さん、ローゼン・ジェフリーさんによる座談会を企画。本連載「What is 現代アート!?」モデレーターの深野一朗とともに、日本の現代アート事情ついてざっくばらんにお話してもらった。

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同時代の作家はライバル。「外向的」アート・コレクター小松隼也さんの当事者目線とは。

100人コレクターがいれば、100通りのコレクションがある。これはコレクションの内容だけでなく、コレクターがコレクションと向き合う時のマインドにも言えることではないだろうか。

たとえば、現代アート・コレクターの小松隼也さん。作品を人知れず黙々と蒐集する愛好家を、仮に「内向的コレクター」と表現するなら、小松さんは「外向的」なコレクターだ。気に入った作品や作家を、積極的に友人知人に紹介する。コレクター仲間を増やしたいのだという。

コレクター仲間が増えるというのは反面、ライバルを増やしかねない行為ではないか。小松さんのオープンなスタイルには、どんな思いが込められているのか。ご自宅でお話をうかがった。

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アジアから世界へ。挑戦を続けるオオタファインアーツが見る世界の景色

所属作家に、日本を代表する現代美術家の草間彌生が名前を連ね、シンガポールと上海の海外拠点も順調に力をつけている。

そんなオオタファインアーツの代表が、大田秀則さんだ。自由な空気を求めて現代アートの世界に入ったという。閉塞感を好まない気質が影響しているのか、ギャラリーでは若手のスタッフたちがのびのびと働いている。

オオタファインアーツはどのようなスタンスで作家とつながり、世界のコレクターに作品を届けているのか。現代アートコレクターの神田さんが話を聞いた。

フェンス、あるいは過去と未来の境界線。リム・ソクチャンリナは隆盛著しいカンボジア経済への警鐘を鳴らす_image

フェンス、あるいは過去と未来の境界線。リム・ソクチャンリナは隆盛著しいカンボジア経済への警鐘を鳴らす

自然の中に唐突に置かれた1枚のフェンスを捉えた写真。作者はカンボジア生まれプノンペン育ちのアーティスト、リム・ソクチャンリナ(Lim Sokchanlina)さん。シンガポール・ビエンナーレをはじめ様々な展覧会からオファーを受ける彼は現代アートシーンにおいて今最も注目を浴びる若手アーティストの1人と言えるだろう。

彼の作品の特徴を一言で表すと“シンプルで力強いメッセージ性”だ。カンボジアに焦点を当て、経済問題や環境問題に“アート”という形で切り込んでいく。彼の代表作のひとつである「Wrapped Future」シリーズや、最新の作品「Letter to the Sea」は一体何を提示しているのだろう。インタビュアーはアート・コレクターの宮津大輔さん。リム・ソクチャンリナさんが持つ思想世界に迫っていきたい。