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アイザック・アシモフの科学エッセイシリーズ
アイザック・アシモフ先生の科学エッセイシリーズ。ハヤカワ文庫NF。現代教養文庫。 化学者、SF作家として知られるアイザック・アシモフ先生[1920-1992]は生涯、500冊以上のご著書を上梓されましたが、ノンフィクションである科学エッセイをも多数執筆されました。日本でも、翻訳出版されていますが、早川書房のハヤカワ文庫NF(ノンフィクション)、社会思想社の現代教養文庫で主に出版されているようです。書影を展示しているものは、ハヤカワ文庫NF刊:「空想自然科学入門」「地球から宇宙へ」「時間と宇宙について」「生命と非生命のあいだ」「わが惑星、そは汝のもの」「発見、また発見」「たった一兆」「次元がいっぱい」「未知のX」「存在しなかった惑星」「素粒子のモンスター」「真空の海へ帆をあげて」「見果てぬ時空」「人類への長い道のり」「宇宙の秘密」 現代教養文庫:「輝け太陽」「地球の誕生」 ついでに福武書店の絵本シリーズの一冊「彗星は恐竜を滅ぼしたか?」 理系ではありませんが、魅かれるものがあって、今まで読んできました。カバーアートが統一されてないのは、揃えるのにそれなり時間がかかったからです。 このシリーズで読んで、興味深かった話は、どの巻かすぐに分かりませんが、「地球という惑星世界が持つ、宇宙でも特異な特長は、たったひとつの巨大天体《月》を衛星として持つということである。たったひとつの月がもたらした安定した潮の満ち引きや気候が、知的生物人類の発生に大きく貢献したかもしれない」という話です。 #アイザック・アシモフ #科学エッセイ #ハヤカワ文庫NF #現代教養文庫
書籍 早川書房 1986年以降Jason1208
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『リュウの道 / 石ノ森章太郎』《竹書房文庫他》
『リュウの道』石ノ森章太郎 竹書房文庫。全五巻。 第1巻347頁、解説:並木伸一郎。ISBN4-88475-993-1。第2巻365頁、解説:秋山眞人。ISBN4-88475-994-X。第3巻393頁、解説:つのだじろう。ISBN4-88475-995-8。第4巻350頁、解説:秋山豊寛。ISBN4-88475-996-6。第5巻343頁、解説:五島勉。ISBN4-88475-997-4。 “恒星間宇宙船フジ1号に密航した、少年リュウが目覚めたのは、40年間ものコールドスリープの後であった。帰り着いたはずの地球の姿は一変していた。消え失せた文明、激変した環境。見たことも無い脅威の新生物。人間と言うには退化した原住民。あまりにも弱い我が身を嘆きながらも、リュウは知り合い助け合った(ロボット・ミュータント・類人猿・サイボーグを含む)人々と行動を共にし、人類の未来を探求し旅を続ける。” アフター・ハルマゲドンの地球を描き、その世界で人類の未来を模索する人々を、主人公リュウに仮託して描く作品です。『原始少年リュウ』『番長惑星』と合わせて、石ノ森章太郎先生の“リュウ三部作”とも呼ばれています。 リュウ一行が出会う激変した世界の生物では、植物からの栄養補給を受け、代わりに老廃物を提供する、まるで冬虫夏草のような寄生生物と成り果てている人間?が描かれています。現代の“引きこもり”や依存症のメタファーのようにも解釈できそうです。 老ミュータントが支配していた国を受け継ぎ、「指導者」の立場となりながらも、「神」と呼ぶべき存在と対話するまでの、精神的な進化を続けるリュウを描く、第4・5巻が面白いと思います。 #石ノ森章太郎 #リュウの道 #SF漫画
書籍 竹書房 2010年頃Jason1208
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『超人日記 / 山本貴嗣』《徳間書店他》
『超人日記』山本貴嗣(やまもとあつじ)。スタジオシップ劇画キングシリーズ・徳間書店アニメージュコミックス刊。1983年~1986年。今は無き月刊コミック誌「コミック劇画村塾」に連載されました。 “未来世界、ごく一般的な大学生の超人・アズマA児と、彼を巡る友人たちが巻き起こす騒動を描くスラップスティック・コメディ" 主人公のA児をはじめとして、登場人物の多くが何らかの超能力者で、それが当たり前の世界ということで、『超人日記』というタイトルです。『うる星やつら』など当時流行だったSFっぽいコメディの影響をモロに受けていると思います。山本貴嗣先生は緻密な画が好きな漫画家です。 スタジオシップ版の全二巻では、最終話付近の連載3話分47頁ほどが未収録のままになりましたが、徳間書店版の3巻で完全収録されました。 #コミック #山本貴嗣 #SF #徳間書店
書籍 徳間書店 1988年Jason1208
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「SFイズム」《シャピオ他》その2
『SFイズム』 SFイズム社(3号まで)(株)シャピオ(4号より) 1981年より1985年まで発行されていた季刊雑誌です。A5版、定価480円。この頁では10号~16号までを掲載します。SF雑誌とはいっても、他社の『SFマガジン』『奇想天外』『SFアドベンチャー』『SF宝石』他のように創作SFはほとんど掲載せず、評論や発売中のSF関係商品紹介、SF大会などイベントを中心にした構成で、この頃にはまだ概念が無かったですが、ライトノベルを中心に読むライトSFファン層をターゲットにして、ディープなSFを広めていこうという編集姿勢で、とり・みき氏やたがみよしひさ氏が表紙を描いているところによく表れているかと思います。 中には「SF文庫列伝」として、創元推理文庫、ソノラマ文庫、サンリオSF文庫、ハヤカワSFシリーズ(銀背)、キングレコードなどの紹介、梶尾真治、神林長平、矢野徹など作家特集が、読ませてくれました。 この雑誌は16号が多分最終号かと思われますが、発行者が相当な赤字に苦しんだような話を聞いております。15号、16号は本当に発行されるのか、相当危ぶまれたようです。 #SF雑誌 #SFイズム #とり・みき #たがみよしひさ
書籍 シャピオ 1982年以降Jason1208
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『SFイズム』《シャピオ他》その1
『SFイズム』 SFイズム社(3号まで)(株)シャピオ(4号より) 1981年より1985年まで発行されていた季刊雑誌です。A5版、定価480円。この頁では2号~9号までを掲載します。SF雑誌とはいっても、他社の『SFマガジン』『奇想天外』『SFアドベンチャー』『SF宝石』他のように創作SFはほとんど掲載せず、評論や発売中のSF関係商品紹介、SF大会などイベントを中心にした構成で、この頃にはまだ概念が無かったですが、ライトノベルを中心に読むライトSFファン層をターゲットにして、ディープなSFを広めていこうという編集姿勢で、とり・みき氏やたがみよしひさ氏が表紙を描いているところによく表れているかと思います。 中には「SF文庫列伝」として、創元推理文庫、ソノラマ文庫、サンリオSF文庫、ハヤカワSFシリーズ(銀背)、キングレコードなどの紹介、梶尾真治、神林長平、矢野徹など作家特集が、読ませてくれました。 #SF雑誌 #SFイズム #とり・みき #たがみよしひさ
書籍 シャピオ 1982年以降Jason1208
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『逆説の日本史 シリーズ / 井沢元彦』《小学館》
1992年より、作家・井沢元彦先生が、雑誌『週刊ポスト』に連載した日本史に関する記事『逆説の日本史』をまとめた作品です。各巻ハードカバーで現在まで19巻。小学館文庫からも再版されています。 各巻では、古代から年代順に正史として扱われている中の《歴史ミステリー》を、井沢先生が一定の証拠を基に解析しており、印象が強くて、面白い本でした。 日本史で定説として扱われている事柄に、根本的な疑問を投げかけ、著者独自の見解を展開していくという、論理展開ですが、第二巻・古代怨霊編、第一章の「聖徳太子編 「徳」の諡号(しごう)と怨霊信仰のメカニズム」では、日本古代史にはあまりにも有名な聖徳太子と、天皇位にも就かなかった太子がなぜ「聖徳」という諡号(死後に贈られた尊称)を受けているのかを探っていきます。要旨は、“天皇家には、「徳」の諡号を持つ天皇がおられたが、古代の伝説的な懿徳、仁徳などの天皇を除けば、ほとんどは不幸な身罷り方(逝去)をされている。「徳」の諡号は、不幸な人生を送られた天皇や皇族を慰め、その怨霊が生者や現世に悪影響をもたらさないための仕組みではないか?”というものです。 同様の論点で、哲学者・梅原猛氏が、『隠された十字架-法隆寺論-』を著していますが、個人的にすべてが正しい、と思ってるわけではありませんが、なかなか考えさせられる論でした。 https://muuseo.com/jason1208/items/752 https://muuseo.com/jason1208/items/757 https://muuseo.com/jason1208/items/766 #歴史ミステリー #古代史 #奇説異説 #井沢元彦 #逆説の日本史
書籍 小学館 2005年頃Jason1208
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『妖星伝』全七巻 / 半村良《講談社文庫》
講談社文庫より1995年に発行された『妖星伝 第7巻「魔道の巻」』です。半村良/著。ISBN4-06-185908-0。 “SF伝奇超大作ついに完結!田沼意次の時代。鬼道衆の分裂と争いから現われ出た闇の歴史は、いま、無窮無限の世界を駆ける霊船黄金丸によつて宇宙の進化へと語り継がれる。互いの生命を啖(くら)い合う妖星=地球から虚空の巡礼に旅立った霊船を待ち受けるものは何か。終章で明かされる進化の涯に至る形態とは?(あらすじ紹介より)” 半村良先生は、『石の血脈』『産霊山(むすびのやま)秘録』『黄金伝説』などのSF伝奇小説、『戦国自衛隊』『およね平吉時穴道行(ときあなのみちゆき)』のSF作品、人情小説、風俗小説など幅広い作品を著された方で、それぞれのアイデアの斬新さは類を見ないものがありました。『戦国自衛隊』は、後にブームになった仮想戦記小説の元祖的な作品と言えるでしょう。 この『妖星伝』は、昭和50年の第一巻「鬼道の巻」から完結までに20年を要した大長編です。私は中高生時代は市立図書館でそれぞれの巻を借りて読んでいました。 『産霊山秘録』のヒ一族のような、始祖「外道皇帝」の意思を守り続けてきた異能力者の一族・鬼道衆とその分裂抗争、それを見守る僧侶・日円や武士たちの話に終始するかと思いきや、あらすじにあるように鬼道衆は、一族の悲願であった“黄金城”への転移を果たし、“黄金城”は日円とその弟子を乗客とする霊船“黄金丸”と化し、地球の歴史に深く干渉してきた補陀落(ポータラカ)星人「外道皇帝」に会って、その真意を確かめる悠遠はるかな宇宙の旅を、当時の地球トップレベルの知性である日円に、仕組まれたかのように、与えることになります。 星の旅の中で、人類はどう進化していくのかという命題を議論の中で描き出し、あたかも映画『2001年宇宙の旅』の最終章「木星と無限の彼方」を文章で表現したような哲学的な、それていて飽きさせない議論を表現しています。最終的にいろいろな伏線を回収していく展開は、私は面白いと思いました。 #伝奇SF #半村良 #妖星伝 #講談社文庫
書籍 講談社 2023年Jason1208
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『パイナップルARMY / 工藤かずや・浦沢直樹』《ビッグコミックス》
『パイナップルARMY』工藤かずや/作・浦沢直樹/画、ビッグコミックス刊(小学館)、1985-1988年。ISBN4-09-181088-8。(8巻)。 『20世紀少年』『MONSTER』等で知られる、漫画家・浦沢直樹氏の初連載作品。“ベトナム戦争に従軍経験を持つ、日系米人?ジェド豪士は軍事知識、戦闘能力を武器として、在郷軍人組織で軍事インストラクター稼業をしていた。軍事知識や爆弾解体技術で、数々のテロ事件やインストラクター依頼を潜り抜けていく。” 小学館BIGコミックオリジナル連載で、老舗連載の『ゴルゴ13』などとはまた違ったミリタリズムの世界を見せてくれて、新鮮な漫画でした。最終章では、西側の軍事エキスパートである主人公ジェド豪士と対極に立つ、東側の謎の傭兵テロリスト“小東夷(シャオ・トンイー)”の核テロを阻止すべく、それまで戦ったこともある傭兵たちを集めて、対決しようとする「最後の切り札」“ACE IN THE HOLE”作戦が、読者として盛り上がりました。 浦沢直樹氏の作品は、原作付きの、この『パイナップルARMY』『MASTERキートン』の方が好きですね。 #パイナップルARMY #工藤かずや #浦沢直樹 #コミック #小学館
書籍 小学館 1985年Jason1208
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『最終戦争伝説 / 山田ミネコ』《朝日ソノラマ・サンコミックス・ストリベリーシリーズ》
『最終戦争(アルマゲドン)伝説』山田ミネコ/作。サンコミックス・ストリベリーシリーズ(朝日ソノラマ)。1982-1985年。ISBN4-257-91708-3,ISBN4-257-91709-1,ISBN4-257-91748-2,ISBN4-257-91790-3,ISBN4-257-91826-8,ISBN4-257-91839-X。 "1981年、生活に倦んでいた応援団団長の高校生・永都は、ある日、少女・春車の力で見も知らぬ異世界に招かれた。そこは日本であり、千二百年ほど未来の最終戦争後の世界であるという。間もなく病死した春車の姉・大車と共に気球に乗った永都は、デーヴァ・ダッタと呼ばれる、女たちに襲われるが、なぜか永都には催眠能力も効かず、二人は難を逃れ、シティトーノ(遠野市)にたどり着いた。…" 長いキャリアの漫画家山田ミネコ先生が、ライフワーク的に書き継いできた幻想SF“最終戦争”シリーズ(画像7.8)の続編的作品です。 “最終戦争”シリーズの最後に明かされた、人類の敵、デーヴァ・ダッタは美しい女たちの姿をしていますが、その実態は死んだ人間の細胞に浸透する原生動物的な生命で、人間の姿で活動する異星生物で、正体を隠しながら、この世界の最終兵器メビウスを作動させ、地殻変動を起こしたため、この世界は現代の地球とはかけ離れた地図となっています。 デーヴァ・ダッタは人間に対しては、強烈な催眠能力を持ち、生命力を吸い取るため、襲われた人間は石のようなミイラとなって死んでいきます。旧“最終戦争”シリーズからの登場人物や、永都、大車、サイボーグやアンドロイド、タイムパトロール、デーヴァ・ダッタとなりながら意思を残している協力者、など多彩な登場人物たちが織り成す大河幻想SFです。朝日ソノラマの雑誌「マンガ少年」の後継誌「Duo」に掲載されました。 少女漫画風の絵柄が、読者を選ぶためか、あまりこの作品が好きという同好の人を見たことがありませんが、ロックグループ・ノヴェラによるイメージアルバムがPart2まで出ていました(1980年代は人気漫画のイメージアルバムが流行っていました)。^^; https://youtu.be/CaBkHi45_D4 #幻想SFコミック #山田ミネコ #朝日ソノラマ
書籍 朝日ソノラマ 1985年Jason1208
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『鋼鉄のレヴァイアサン』横山信義《トクマノベルズ他》
『鋼鉄のレヴァイアサン』横山信義。徳間書店トクマノベルズ刊。1992年初刷。ISBN4-19-154912-X。カバーアート/青井邦夫。 この作品も仮想シミュレーション戦記です。実史とはまったく違う様相を辿った、並行歴史の日本の戦争を描いています。(レヴァイアサンとは、レヴィアタン、リバイアサンとも書き、旧約聖書などに伝えられる海の怪物の名前である) “めくるめく閃光が、霧の向こう側に巨艦のシルエットを浮かび上がらせた。「あいつを見るのは一〇年ぶりだが…」護衛艦「はるな」の艦長は呟いた。ロシア太平洋艦隊の戦艦「ヴァツーチン」の巨影だった。全長四〇〇メートル、最大幅五〇メートル、主砲は五八口径二五インチ砲九門。『鋼鉄のレヴァイアサン』――西側の軍事評論家は、畏怖と讃嘆をこめてこう呼称した。一九九X年一月一〇日何故、日本海竹島北東海域に出現したのか? これが日米露が威信をかけて激突する、これが超絶の地獄戦の口火だったとは!?" あらすじの通り、本作では実史では起こり得なかった巨大戦艦同士の砲撃戦等が描かれます。この並行歴史では真珠湾の航空奇襲等が起こらず、太平洋戦争自体の推移は実史と変わらないものの、大艦巨砲主義がそのまま生き残り、航空母艦が存在せず、航空攻撃による軍艦撃沈が起こっていない世界です。 朝鮮半島のクーデター争乱をきっかけとして起こった、極東の戦乱でロシアは巨艦「ヴァツーチン」を中心とする艦隊を出動、米軍も史実の「大和」以上の巨大戦艦「リンカーン」「ジェファーソン」を繰り出すが、マクダニエル提督の傲慢と油断により、敗北を喫する。(具体的には、ロシアには衛星を使った「魔女(ババ・ヤーガ)の眼」と呼ばれる三次元弾着確認システムがあったが、マクダニエル艦隊には無く、日本海自艦隊の支援をも拒否したこと) 主人公の航空自衛隊筑城基地(実在の築城基地に相当)司令・山口武蔵は旗下のF-1、F-4戦闘爆撃機部隊による「ヴァツーチン」攻撃を企図するが…。 この作品は、横山信義先生が大学SF研究会の会誌に発表したもので、商業出版としては処女作的な作品です。横山先生は専業作家に転身以降、この『鋼鉄のレヴァイアサン』の前史となる『八八艦隊物語』及び外伝を執筆されています。(画像2、3、カバーアート/高荷義之) #仮想戦記 #SF #横山信義 #徳間書店
書籍 徳間書店 1998年頃Jason1208
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『軽井沢シンドローム』たがみよしひさ《MF文庫他》
『軽井沢シンドローム』たがみよしひさ。MF文庫、小学館・ビックコミックスピリッツコミックス他。1980年~1985年。MF文庫版全5巻。ISBN4-8401-0111-6(1巻)ISBN4-8401-0121-3(2巻)ISBN4-8401-0135-3(3巻)ISBN4-8401-0146-9(4巻)ISBN4-8401-0167-1(5巻) “別荘やペンションが立ち並ぶ避暑地、軽井沢。シーズンオフ特有の静かさと寂しさの漂う冬の街に、会社を辞めて食い詰めた相沢耕平と松沼純生(すみお)は帰ってきた…。アメリカに渡ることを夢見るカメラマン・相沢耕平と、イラストレーター・松沼純生。兄弟のように育ち、高校を卒業してすぐに家出していた2人だったが、金が底を突き、純生の姉であり耕平の幼馴染である薫が住む軽井沢の別荘へ転がり込む。" 青年漫画、SF漫画を主に発表しているたがみよしひさ先生が手掛けた初の連載作品。絵柄が格好良く、八頭身のシリアス調画と2ー3等身のギャグ調画が混在して、ドラマを織りなしていく作風で、当時人気を集めました。 続編(「軽井沢シンドロームSPROUT」)もあるようですが、立ち読み程度しか読んだことはありません。 #青年コミック #たがみよしひさ #小学館 https://muuseo.com/jason1208/items/768
書籍 小学館他 リサイクルショップJason1208
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『究極超人あーる』ゆうきまさみ《小学館漫画文庫》
『究極超人あーる』ゆうきまさみ。小学館漫画文庫・少年サンデーコミックス。1985年~1987年。 “私立・春風高校にある日転校してきた、R田中一郎。彼は破天荒な行動の末に、人間ではないロボット、アンドロイドであることを暴露してしまった。なるべくして変人揃いで知られる光画部(一般で言う写真部)に所属することになったR田中一郎。毎日のように、奇天烈な騒動を巻き起こす彼、R田中一郎は、何処から来て何処へ行くのか?" アニメパロディ同人誌出身の漫画家、ゆうきまさみ氏の連載作品第一作です。連載途中から友人の勧めでハマりました。深刻にならないギャグとSFネタが楽しい学園コメディです。 #コミック #ゆうきまさみ #SF #小学館
書籍 小学館 2010年頃Jason1208
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『手天童子』永井豪《扶桑社文庫》
『手天童子(しゅてんどうじ)』永井豪&ダイナミック・プロ。扶桑社文庫・KCマガジン他。1976年~1978年。 扶桑社版カバーアートは高田明美氏。 “結婚の報告をしに墓参りに来た柴夫妻の目の前に、襲い掛かる鬼の手から赤ん坊を守る「戦鬼」が現れた。戦鬼は、柴夫妻に「15年たったら迎えに来る」と赤ん坊を託す。柴夫妻は「子郎」と名づけられた子を、我が子のように育てた。そして15年たち、次第に子郎の周りには奇怪なことが起こる。" 『デビルマン』の系譜に繋がる、永井豪先生による伝奇ロマン。数奇な出生の秘密を秘めた手天童子郎と彼を守る戦鬼・護鬼、彼の養父養母、協力者たち、そして対立する暗黒邪神教と“鬼獄界”と呼ばれる鬼の世界。数々の謎を秘め、手天童子郎の地球からはるかな宇宙、22世紀の未来から平安時代と広大な時空をまたぐ冒険を描く作品です。 数々の伏線が大団円に向けて、ピタリとハマったよく出来た作品で、永井先生独自のスター・システムによる登場人物たちも魅力的です。「少年マガジン」に掲載され、KCマガジン版で9巻というかなり重厚な作品ですが、機会があったら一読して欲しい漫画作品です。 #コミック #永井豪 #伝奇コミック #SFコミック #講談社
書籍 扶桑社 2005年頃Jason1208
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『動物のお医者さん』佐々木倫子《花とゆめコミックス》
『動物のお医者さん』佐々木倫子。白泉社・花とゆめコミックス他。1988年~1993年。 “H大の敷地内を歩く中、高校3年生の西根公輝と二階堂昭夫は険しい顔をしたシベリアン・ハスキーの子犬と出会う。高校生にしては落ち着いた雰囲気を醸し出していた公輝は、里親を探していたH大教授の漆原(うるしはら)に子犬を押し付けられる。当初からH大を志望していた公輝だったが、子犬の飼育により発生する病院代などを節約するため、獣医師を目指すことになる。子犬は「チョビ」と命名されて西根家でネコのミケやニワトリのヒヨちゃんと共に飼育され、聞き分けの良い犬に育っていく。" 北海道大学獣医学部をモデルとするH大学で、獣医への道を志す西根公輝(“ハムテル”と呼ばれる)と二階堂昭夫(超ネズミ嫌い)を主人公に、彼らを取り巻く奇人変人揃いの家族や教授、先輩、後輩と「チョビ」を始めとする動物たちの日常を描くコメディ。 TVドラマ化も実現したくらいに読者人気があった作品で、友人から勧められて読んでハマりました。 人気の割にひっそりと連載が終わったのは、この漫画の影響でシベリアンハスキー犬の人気が高まり、飼育放棄や野犬化が社会問題になったためではないか?と、推測しています。 #コミック #佐々木倫子 #白泉社
書籍 白泉社 1994年頃Jason1208
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『地球0(ゼロ)年』田辺節雄《秋田コミックスセレクト》
『地球0(ゼロ)年』田辺節雄/作画、矢野徹/原作。秋田コミックスセレクト(秋田書店)。1985年。ISBN4-253-10853-9。 "197X年12月22日、米国潜水艦より発射された核ミサイルで突如始まった世界核戦争は、世界を未曽有の混乱に落し入れた。日本もまた横須賀を中心とする地域に核兵器の被害を受け、事実上、首都東京を喪失したものの、米中ソなど大国は亡国状態に陥った。国連は先進国の中でも比較的に秩序を保っていた日本他各国に対し、旧大国地域への派兵駐留を依頼し、日本国は米国西側への派兵駐留を担当することとなった。陸上自衛隊二尉・馬場一平は横浜の核被害により恋人を喪ったが、米国西海岸派遣部隊の幹部として、任務を遂行することになった。…" SF作家・矢野徹先生の原作(画像5、ハヤカワ文庫SF表紙)を、漫画家・田辺節雄先生の作画でビジュアル化した、核戦争後の衝撃的な世界です。 田辺先生は、望月三起也先生のアシスタント経験があり、アクション描写に定評がある漫画家で、『戦国自衛隊』『滅びの笛』等日本人作家原作の漫画化作品が多数あるのが特長です。 #SFコミック #田辺節雄 #矢野徹 #秋田書店
書籍 秋田書店 1990年頃Jason1208