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Waterbury Mantel clock 続き
Waterbury clock company は、コネチカット州ウォーターベリーの大手真鍮メーカーであるベネディクト&バーナム(Benedict & Burnham)の子会社が起源。 ベネディクト&バーナム社は、真鍮を素材とするするさまざまな業界に進出を図る。 1840年代までに、多くの真鍮製の時計ムーブメントを開発。 アンソ二アやセス・トーマス、ギルバートなどのさまざまな時計メーカーにムーブメントを提供していた。 次項で記載しましたが、このマントルクロックの文字盤には、Jennings Bros.社の商標が記されています。 そして、ムーブメントには WATERBURY Co.と刻まれている。 つまり、Waterbury社によるOEMということのようです。 さて、このマントルクロックは、1,890~1900年頃の製品。 ormolu bronze製、サイズは36㎝hでマントルクロックとしては標準的なサイズ。 3.6㎏とそれなりの重量です。 正時+半打ち。 オルモル(ormolu):18世紀頃から登場した金メッキ技術とその装飾のことで、フランス語でOrmolu、英語ではGilt Bronze と表記される。 Waterbury社の当時のカタログを記載しました
Mantel Clock Waterbury clock co, による OEM 20.000円0318
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最近入手しました、ニューカマー
Square Fluted Colum ケーススタイルのキャレッジクロック。 縦溝彫が施された 四隅の飾り柱、文字盤を覆う繊細な草花紋様の金線細工 象牙を加工した円形ダイヤル。 両サイドにもフィリグリー・パネル(繊細な草花紋様の金線細工)が嵌め込まれています A Century of FINE CARRIAGE CLOCKS の CASE STYLE のバリェーションに SQUEAR FLUTED COLUMN with PIERCED PANELS と紹介されています。 サイズ 14.5㎝h(ハンドルアップ)キャレッジクロックのレギュラーサイズですね。 92Fで同様の意匠のキャレッジクロックを紹介していますが、 時刻表示にギリシャ数字が用いられていること、 加えて、アラーム付きなのが、差異で特徴です。 何台あっても「見ると欲しくなる」どうにもならない性格を恨むばかりです。
SQUEAR FLUTED COLUMN with PIERCED PANELS FRANCE 1890年代 20~30年前の凡そ1/40318
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精巧に造りこまれた アレキサンドル・ファルギエール
Alexandre Falguière(アレキサンドル・ファルギエール 1831-1900)はフランスの彫刻家、画家。 フランス南西部の美しい都市、トゥールーズ生まれ。 パリに出て彫刻を学ぶ、 1859年に彫刻部門のローマ賞を受賞 1864年からサロン・ド・パリに出展を始め、 1868年に『タルキシウス、キリスト教殉教者』を出展、名誉メダルを受賞。 この作品は現在はオルセー美術館に収蔵されている。 1878年にレジオンドヌール勲章(オフィシエ)を受勲。 78年のパリ万国博覧会では、 有力な6人の彫刻家が選ばれ、 それぞれ六大陸を象徴する像を制作。 ファルギエールはアジアの像を制作。 六大陸の像は現在、オルセー美術館に収蔵されている。 画像の ディアナ(Diana)は、ブロンズ 79.cmh 矢を放ったばかりの弓 三日月の髪飾り 東京富士美術館に収蔵されています。 先日入手したブロンズ胸像のオリジナルです。 肩先に A Falguière のサインが刻み込まれている 精緻な造り込みと、100年余を経て鈍く輝く地肌 小振りながらも迫力と美しさを兼ね備えている。 アレキサンドル・ファルギエールの技量と表現力 時代の逸品です。
ブロンズ胸像 Alexandre Falguière Web auction0318
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精工舎 呼鈴 目覚し 2台 → 1台にセットアップ
1910年・大正初年の頃の精工舎製 特許 二三三三四 上部のプッシュボタンを押すと呼鈴になります。 書斎のご主人が、お手伝いさんか・奥様に、所要を伝えたいのでしょうね。 ベルの下のレバーで、呼鈴と目覚し機能が切り替えられます。 時刻のゼンマイは裏面、呼鈴のゼンマイは底部のレバーで巻きます。 側面はニッケル板にアールヌーボゥ意匠の植物文様がプレスされている。 大正2年の精工舎カタログの画像です。 さて、以前からあるモノの文字盤の傷みがひどいので、同型をもう1台入手。 (以前からある呼鈴目覚しの記録が出てきました 1969年12月 5000円 最後の画像) 2台を組み合わせ、注油し 1台にセットアップしました。 100年以上の風雪を過ごす中で傷みは必然ですから。 いくらかでも良い状態で、維持・保管するのはコレクターの責務と考えています。
呼鈴 目覚し 精工舎 11.000円0318